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代表からの挨拶

〜NBRPトマト・新時代が開始〜

NBRPトマトは2007年に開始して以来15年が経ちました。これまでに矮性トマト品種‘マイクロトム’を用いたリソース整備を中心に行い、世界最大規模の変異体集団の整備に至っています。この期間でNBRPトマトリソースを活用して発表された成果は200の論文数を超えており、日本のみならず世界のトマト研究の発展に大きく貢献してきました。2022年度より代表機関として筑波大学、分担機関として明治大学、バックアップ機関として大阪公立大学の新たな実施体制となり、NBRPトマトは16年目の活動を開始しました。運営委員にはゲノム解析、AI技術、新育種技術、データサイエンティストの新たなメンバーが加わり、トマト研究を基礎研究から応用開発研究までを横断的に俯瞰できる体制となっています。これまでの活動の継続性を保ちつつ、近年発展が目覚ましいデータサイエンス技術などの新技術を融合しユーザーにとって魅力的かつ不可欠なリソース整備を実施します。以下の4つは今期NBRP(2022~2026)における達成目標になります。

1)

遺伝子情報と表現型情報を結びつけるシステムの構築

エクソーム技術等を駆使し、大規模変異体のゲノム情報を網羅的に取得すると同時に、代謝産物や可視表現型の情報、並びに既知遺伝子情報の網羅的収集を行い、ゲノムと表現型の関連性を明示するシステムの基盤整備を行い、遺伝子機能研究の加速を強力に支援します。

2)

基礎研究および他のナス科植物を主戦場とする新規ユーザーの獲得

トマトは果実形成が他のモデル植物とは異にする特徴ですが、日調反応性の中性化や葉の独自の形態分化、あるいは植物ホルモンの作用機構の保存性や多様化など高等植物の進化遷移を探求する上で興味深い研究対象です。さらに、トマトは他のナス科植物や果実作物への研究の橋渡しを担う植物です。ユーザーのニーズに柔軟に対応したリソース整備とデータベース開発を行い、多様な潜在的ユーザーの積極的な取り込みを行います。

3)

国際リソースセンターとの連携強化と新規遺伝資源の整備

現在、海外から新たな遺伝資源を入手することが極めて困難な時代に突入しています。NBRPトマトは海外の主要な遺伝資源センターと密な連携関係を築き、日本の研究者が求める遺伝資源の整備に尽力します。また、リソースの整備状況においては日本ナス科コンソーシアム(JSOL)シンポジウムを中心に、関連学会にて積極的に発信します。

4)

NBRPリソースを活用した産学連携深化への貢献

トマトは学術対象の他、商業化を最終目的とした応用研究の対象植物でもあります。変異体資源のより一層の整備とゲノム情報等の情報の高品質化に加え、効率的な変異体選抜技術の基盤整備を行います。またゲノム編集技術など新育種技術を利用した研究を支援し、日本の研究者がトマトリソースを活用した産学連携研究を深化させる環境の醸成を図ります。

これらの目標達成のため、また、ユーザーの皆様のご期待に応えられるよう実施機関・バックアップ機関・運営委員会一丸となり本事業に取り組みます。皆様のご支援とご協力を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。

NBRPトマト 代表 筑波大学 有泉 亨


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